【事案の概要】
依頼者は、機械の設計、製作、販売等を業務とする会社です。ある工事の下請けをしていましたが、発注した会社から工事代金を支払ってもらえませんでした。
そこで、相手方の会社に対して工事代金の請求をしましたが、相手方会社は契約の成立を否定したため、訴訟を提起しました。
【結果】
当方請求額を全額認容する判決がされ、その後相手方会社から全額を回収できました。
【当方の活動】
本件では、契約書、発注書など直接的に契約の成立を証明する書類がなかったため、契約関係の立証が難しい事案でしたが、相手方会社がその元請会社に提出した工事関係書類、元請会社と相手方会社との契約書類、報酬の支払を確認できる書類について弁護士会照会等を利用して入手し、依頼者と相手方会社との契約関係を立証することに成功しました。
【本件のポイント】
相手方とは以前から取引がある、工事の納期が短く、工事の開始を急がなくてはならないなど様々な事情で契約書の作成が疎かになってしまっている事案はままあります。しかし、請求の段階になって相手に契約の成立を否定されてしまうと、その立証は難しいことが多いですし、また、裁判で契約の立証ができたとしても多大な労力、費用、時間を要します。そのため、日頃から紛争を予防するためにも契約書等の作成、管理が重要となってきます。
以 上